【豆知識】常にある危険「火災」

つい先日、吹田市にある焙煎コーヒーショップが火災に見舞われました。
そしてその店舗はテラスハウス、所謂「長屋」形式の建造物だったために、他の店舗にも燃え広がってしまったそうです。

幸いにも、お店の方々に怪我などは無かったそうです。
謹んでお見舞い申し上げます。
事後処理などかなり大変かとは存じますが、一日も早いご再建をお祈り申し上げます。

 

※写真はイメージです。実際の写真ではありません。

大阪にも長屋が多く存在します。
京都や東京にも長屋が多いイメージですね。

大阪に長屋が多いのは、江戸時代から続く商都としての歴史に由来しています。

 

江戸時代には、大阪は交通の要所で多くの商人や職人が集まっていました。
住居を確保するために、比較的安価な長屋に住むことが一般的となっておりました。

長屋のメリットとしては、安価な家賃やコミュニティの形成、場所の利便性などがあげられます。
長屋は隣人同士が近く、お互いに助け合ったり情報交換がしやすいため、コミュニティ形成にはもってこいの住居の形式ですね。

 

 

しかし、デメリットとしては先に挙げた消防上の問題やスペースの制限、プライバシーの欠如等があります。

一般的に、長屋は小さな部屋が多く、居住空間が限られています。

昨今は広いLDKとそれぞれの一定の空間を確保できる広さが求められます。
お子様も小さい頃は親世代と同じ部屋でもよいですが、ある程度成長してくると自分だけの空間が必要になってきます。

また、壁が薄いため、隣人の生活音や会話が聞こえたりプライバシーが制限される事があるかもしれません。

更に、長屋は建物同士が密集しているため、火災が発生しやすい特徴があります。
やはり古い長屋は木造が多く、一度火災が発生すると燃え広がってしまう特性を持っています。

そして長屋の立地は入り組んだ場所が多いこともあり、消防車の進入が困難な場合があります。

※写真はイメージです。実際の写真ではありません。

 

今回の焙煎コーヒーショップの火災は長屋形式で燃え広がりましたが、それぞれ別の建物でももらい火はよくあるお話なのです。

 

 

平成28年に新潟県の糸魚川市で大規模な火災が発生しました。
「糸魚川市大規模火災」と呼ばれています。

中華料理店から出火、１階店舗だけではなく２階にも燃え広がり、強い風が吹き近隣の建物にも燃え広がりました。
結果147棟（全焼・半焼・部分焼含め）が焼損しました。

 

※写真はイメージです。実際の写真ではありません。

 

もちろん、木造住宅だけが火災の危険があるわけではありませんが、
少しでも火災を減らすにはこんなことも対策の一つです。

非燃性材料の使用
外壁や屋根などには、非燃性材料という木材以外の材料があります。
これで火災の拡大を防止しますることができます。

 

防火壁の設置
火災の拡大を防ぐため、壁や床などに防火材料を使った防火壁を設置します。
防火材料と言っても、ものすごい材料を使用するわけではありません。
石膏ボードなどの燃えにくい材料などを使用することで、ある程度の燃焼を抑えることができます。

 

防火設備の導入
煙感知器、火災報知器、消火器などの防火設備を導入し、早期発見・鎮火を図ります。

 

そして最後に「火災保険の加入」
万が一火災が発生した場合、加入している火災保険で最終的な被害を最小限に抑えましょう。
火災保険には様々な他の保障もついてきますので、今加入している保険、更に良い保障だと思われるものへの乗り換えも検討の余地はあると思います。
※内容は保険会社などへご相談ください。

 

いくら予防しても、もらい火などの危険もあり、いつ自分が遭遇するかわからない火災。
もちろん、マンションなどでも隣室で火災が発生し、上下左右の部屋が影響を受けることも多々あります。

もし、火災に遭遇した場合は、冷静に行動し速やかに避難することが最も重要です。
また、消火器の使い方や119番通報の仕方など、緊急時の対処法についてはしっかりと身につけておきましょう。