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地震に備える-窓ガラス-
- リフォームの豆知識
2024年1月に能登半島で大きな地震がありました。
更に6月にも震度5強の地震が発生しました。
全世界で発生する地震の20%以上が日本付近で起きていると言われています(マグニチュード6)
日本の中でも揺れやすい地域、揺れにくい地域などがあります。
私達が暮らす近畿、更に弊社がある吹田市はほぼ活断層の上に位置しています。
上町断層帯と呼ばれる断層で、危険度は「Sランク」とも言われています(30年以内に大きな地震が起きるリスクが高い)
この断層帯は中央構造線断層帯にもかかっており、中央構造線断層帯は南海トラフと同様に備えておきたい地震発生地域の一つでもあります。
国立研究開発法人 防災科学技術研究所 J-SHIS 地震ハザードステーション
では、地震に備えるには、何をしたらよいのでしょうか。
今回はまず「窓」を考えてみましょう。
地震で窓が割れる原因
地震は地盤を揺らします。
その揺れは建物を揺らします。
建物は耐震化されていれば、揺れに耐えることが可能です。
しかし窓ガラスなどは、壁部分などとは異なり、揺れの影響を大きく受けることになります。
揺れによる力で窓枠の変形にガラスが対応できなくなり、結果的にガラスが割れてしまいます。
窓ガラスの危険性
大きな揺れの中では
・割れたガラスが刺さる(勢いがあると飛んでくる感覚)
・破片を踏み怪我をしてしまう
・片付けの際に手などを切ってしまう
などの危険が生じます。
また、地震によって玄関などの扉から避難できない場合に、窓から避難するという場合もあるかと思います。
窓が割れていると怪我をする危険があり、避難ができない可能性もあります。
外出時には、建物の2階以上の窓が割れ落下すると、下にいる人に窓ガラスの破片が降り注いで危険です。
窓ガラス以外のお住まい自体が無事でも、窓が割れてしまうと、通常の生活は困難になりますね。
地震の時に危ないガラス
ご自宅や普段行かれる場所に、「FIX窓」「はめご(こ)ろし窓」などと呼ばれている、開かない窓はありませんか?
この、枠に固定されているガラスは、枠とガラスの間にゆとりが無くなり、揺れによるうねりでガラスに大きな負担がかかってしまいます。
そして、ある一定の揺れの力以上で割れることとなります。
建物のコーナー(角)は、その1辺がガラスだけで耐えるため、揺れによる力を逃がすことができず、割れやすくなってしまいます。
地震に強いガラス
一般的に地震に強い窓ガラスは以下の3つとなります。
・網入りガラス
・強化ガラス
・合わせガラス
・網入りガラス
万が一割れた場合、網が飛散を防いでくれる特性があります。
落下・飛散防止には良いガラスですが、純粋なガラスではなく、ガラスの中に網が入っているため、強度は弱いという面もあります。
・強化ガラス
衝撃に強く、通常の窓ガラスよりも数倍以上の強度を誇ります。
また、割れても破片が丸い粒状になるため、怪我をしにくい特性があります。
しかし、強風や地震には強いのですが、防犯面ではあまり有効ではありません。
一点に力が集中すると割れやすくなってしまいますので、家具の角が倒れて当たったり、外部からハンマーで殴られたりすると、割れてしまいます。
・合せガラス
【窓ガラスフィルムを貼る】
窓ガラスのガラスの部分に飛散防止フィルムを貼りつけます。
この飛散防止フィルムは、ホームセンターでも販売されていますので、自分で貼り付けることも可能です。
紫外線UVカット機能もついているフィルムも売り出されています。
もちろん、工務店等の施工業者にも依頼が可能です。
専門業者にお任せしたほうが、隙間なく貼り付けることが可能ですので、まずは見積をとって検討してみましょう。
【カーテンをつける】
カーテンは窓からの寒さ・暑さ、熱、太陽光を防いでくれるだけではなく、外からの力によって窓ガラスが割れた場合に、破片の飛散防止にも役立ちます。
プライバシー保護、室内の快適な気温、更に地震などの際の危険からも身を守ることができます。
レースカーテンだけでも、ある一定の効果があります。
これらは地震だけではなく、毎年夏にやってくる台風からの強風でも同様の危険が存在します。
大きな災害の後は、修理しようとしても、業者が混雑しておりかなりの長期間待たなければならない可能性もあります。
早めの対策は、早すぎることはありません。
災害への備えは、時間に余裕のある今のうちからすこしずつ進めていきましょう。